わたしの感激日記

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リンカーンセンターフェスティバル2017 「ジュエルズ」 2017.7.20 — 2017年8月18日

リンカーンセンターフェスティバル2017 「ジュエルズ」 2017.7.20

 

19:30~ デビッド・H・コークシアター

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ジョージ・バランシン振付の「ジュエルズ」が誕生して50年の記念として、パリ・オペラ座バレエ、ニューヨークシティバレエ、ボリショイ・バレエ という3大カンパニーが一緒になってこの作品を上演する。「エメラルド」がパリオペ、「ルビー」がNYCB、「ダイヤモンド」がボリショイ。

この公演の告知をみた時から心が震えた。なんてすごい企画!みたい、観たい、この目で見たい!!

その欲求に突き動かされて、インターネットでチケットを購入。。そして本当に実現してしまった今回のニューヨーク感激の旅。

早速その感想を書き留めておきたい。(2017.7.21記録)

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まずはパリ・オペラ座の「エメラルド」。
森の中のような深いグリーンのセットと衣装。幕が上がった瞬間に客席から 「ほおお」 とため息が漏れる。

 

1組目のカップルは レティシア・プジョル と マチュー・ガニオ。
この二人はパリ・オペラ座が10年前ぐらいに上演したときのDVDでも同じパートを踊っているけれど、本当に相性がよい。
レティシアはなんとこの公演が引退なのだそうだ。
今回も息はぴったりで音楽性もすばらしい。最後二人でユニゾンで後ろに歩いていくところは完全にシンクロしているように見えた。
マチューはここ数年ちょっと安定感しすぎな感じを受けてたんだけど、この日は若々しくて本来の華のある貴公子ぶりが全開でよかった。
ソロもジャンプがすごくて足音もしなかった。
レティシアもとっても良くて、デビューの頃の溌剌として、音感のよい、張りのある踊りをみせてくれてうれしかった。
この作品のソロパートの彼女の踊り方が大好き。糸巻きが回るような音楽にあわせた跳ねるようなポールドブラ!

パドトロワは予定されていたフランソワ・アリュに代わってマルク・モローに、セウン・パクと八菜・オニールという今売り出し中の若手3人組。マルク君を挟むのがアジア系の二人というのが画期的!時代は変わった。二人共同じくらい美貌で均整がとれてて、しかも二人の体格が同じくらいなので美しくシンメトリーなのだ。
若手らしくのびのびとして音楽の表現もよかった。

2組目のカップルは、現在のパリオペで最も理想のフレンチスタイルを体現しているといわれる ミリアム・ウルド・ブラームとマチアス・エイマン。
この二人は本当に奇跡のカップル!

ミリアムは深い森に現れた妖精そのものだった。儚げで憂愁に満ちて、体重を感じさせない。彼女が跳んでも全く足音がしない!!
そしてあのポールドブラ。常に美しく肩が下がっているのに、音楽にあわせてすうううぅっと伸びていく。えーーこんなに伸びがでるの?という位。
マチアスはそんなミリアムと共鳴するかのように、二人で幽玄の世界を作り出してくれる・・途中何回も涙がでた。
マチアスのソロも素晴らしかった。
この曲をこんなにも深く素晴らしく表現できるなんて、ミスターB(バランシンのことね)がこれを観たらきっと感激してくれると思う、
男性3人が一斉にグランジュッテ跳ぶところは圧巻。さすがパリ・オペラ座!
そして最後は静かな曲に戻り、深い森に吸い込まれるように消えてゆく。。

この理想的なキャストを実現させてくれた芸術監督のオーレリには心からお礼を言いたい!
もうひとついうと、翌日のキャストがこれまたよくて、本当はもう一日滞在してみてみたかった・・・

次はこの作品の本家、ニューヨークシティ・バレエの「ルビー」
ホームグラウンドですから、幕があがった瞬間に拍手喝采。口笛まで出た。ああ、ニューヨーカーに愛されてるよな。
さすが本家本元、この作品は本来こう踊るんだぜ!って思い知らせてくれた。
とにかくパワフルでスピーディー!そしてスリリング!
女性群舞が脚を上げて肩をくねらせる時の健康的なセクシーさ。
そして客席を盛り上がらせるエンターテイナーぶり。
まさにブロードウェイのショーダンスの世界そのもの。それをポワント履いてあくまでもバレエのテクニックで見せるんだからバランシンはやっぱり天才。そしてそれを踊りこなすダンサーたちの身体能力がすごい!
これまで「ルビー」はパリオペとマリインスキーのDVDで見たけど、今回初めてこの作品の良さがわかった。これはクラシックを崩す一歩手前のところでスリリングに、しかもユーモアを交えて踊るものなのよ。実際客席からは何度もクスクスと笑いが漏れてた。
女性のソロパートを踊った Teresa Reichlen はスラリとした色白美人でいかにもバランシン好みのバレリーナ。美しい肢体を4人の男性に投げ出して踊る(ドキドキ♡)姿は女王様か女神様。やっぱりミスターBは女性を美しく魅せることに命をかけてたことがわかる。
そんな中、ひときわ高い身体能力で丁々発止のやりとりで踊りまくってくれた リーディングカップルが、ミーガン・フェアチャイルドとホアキン・デ・ルース!!
もうもうもうすごすぎて最早笑いしか出ない状況ww
ホアキンはその上茶目っ気が利いてて、見事なエンターテイナーぶり。かのジーン・ケリーを思い起こさせてくれた。
音楽にあわせて最後までノリノリで、ヒョ~ヒヨ~~という歓声と大喝采で幕が閉じたのでした。
ああ、ルビーってこんなに楽しいバレエだったのか!ありがとうNYCB!!

 

そして最後はボリショイの「ダイヤモンド」
幕が上がり、群舞がポーズをとっているのをみただけで客席からホオオとため息。
さすがボリショイ、長身で重心高く堂々とスタイルがそろっていて、立っているだけで中世の宮殿にいるように思わせる。
ダイヤモンドはプティパの時代のロシアバレエを意識して作られたそうで、やはりロシアのバレエ団がやると風格が違う。
しかし、バランシンの振付を忠実に表現していたものの(音楽性はよかった)、ボリショイならではの良さはよくみえなかったのが残念。これは作品を消化したうえで理想のフレンチスタイルを完璧に表現していたパリオペラ座と大きくちがうところ。
最近はスミルノワはじめワガノワ出身者が多くて(芸監のワジーエフまで!)昔の強烈な癖がうすくなって見やすくなったけれど、新しいボリショイの個性を模索中のように見える。そんな中で、アナ・トラザシヴィリがいきいきとモスクワ派らしいニュアンスをつけて踊ってくれていて、とても目をひいた。

さて、リーディングアップルは、若手売り出しナンバーワンの、オルガ・スミルノワ と セミョーン・チュージン。
スミルノワは堂々として美しくて、そしてどこまでも高雅。究極のクールビューティー。その姿は孤高の白鳥の女王。もしかしたらロパートキナ様の後継者は
彼女なのかもしれない。音楽性も完璧だった。チュージンは6月の日本ツアーで途中病気休演してて大丈夫かなと心配していたので、無事みられてよかった。
彼はそんな女王様にかしずく美しい騎士。白いマントが似合いそう。ちょうどライモンダのジャンみたいに。スミルノワとは相性がよくて、バランシンの振りを忠実に表現しながら、高貴で美しい宮廷の世界を体現してくれた。長いパドドゥも全くだれることがなかったよ。最後、男性が女性の手に口づけするところで、客席からまたため息。
ラストのグラン・ポロネーズのところはボリショイの誇る長身の男性陣がずらりそろって圧巻。女性の白手袋もものすごく似合ってて、この群舞のビジュアルのすばらしさは
どこも真似できないボリショイの良さだと思う。
音楽にあわせてどんどん盛り上がりを見せてラストは拍手喝采で幕がおりたのでした。

 

最後に、3つのバレエ団が順にルべランス。全員が舞台に一同に会して、女性ソリストには花束が贈られた。そしてそれぞれのカンパニーを率いる芸術監督、
オーレリ・デュポン、ピーター・マーチンス、マハール・ワジーエフの3人も舞台にあがり、客席はほぼ総立ち。
それぞれのダンサーもお互いに刺激を受けてすごくいいパフォーマンスができたのではないかな。大盛り上がりで大成功の初日となりました。

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初日ということもあってか、客席はドレスアップした人ばかり。モデルやダンサーっぽい人もたくさんいて、ロビーに集う人々を眺めるだけでも楽しかった。
本当にここはハイソサエティの社交場なのね!玄関には公演の美しい看板が掲げられ、劇場内の2回ロビーの壁には、ジュエルズ初演時の貴重な写真がパネル展示
されていました。(ピーター・マーティンスも写ってる)!中でも、真ん中のカラーパネルの、初演のミューズ達に囲まれるミスターBの写真がとても素敵だった。

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ミスターBは今日の公演をみたらきっと喜んでくれると思うよ。

2日目は、パリオペのキャストが一新されるのと、(ドロテとレオノール!)ルビーをボリショイが踊り、(クリサノワとオフチャレンコの丁々発止すごそう!)、ダイヤモンドをNYCBが踊る。溌剌としたバランシン流宮廷絵巻がどんなものなのかが見たい。
どなたかのご報告お待ちしております!

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2014 松竹座 春のおどり 「桜花抄」 「Au Soleil」  感想(思ったままつらつら) — 2014年5月25日

2014 松竹座 春のおどり 「桜花抄」 「Au Soleil」  感想(思ったままつらつら)

桜花さんのサヨナラ公演なので随所にサヨナラメッセージとサヨナラ演出があるも、あくまで太陽の桜花さんらしく明るく進んでいくので全く湿っぽさがない。桜花さんにふさわしいよね。

日本モノの「桜花抄」は構成がよかった!!
オープニング、光源氏、鼠小僧、桜花さん主題歌メドレーの男舞、桜ボレロのフィナーレと大きく4場面しかない。一場面一場面は長いのだけれど、音楽とテンポがよくて、まったくダレるところがない。あっと言う間の45分間。
プロローグでは楊ちゃんの美しさと目力に目が奪われた。いやいや、座長公演を経て今まで足りなかったスターの華と貫禄がつきましたね。頼もしい!こういう場面の男役の毛槍って好きだ。

光源氏の舞踊の場面は衣装も美しく品よく格調高く。あの初の南座公演を思い出してもう感無量・・・マオさまときりゅーさまの青海波が美しい!!女君たちの十二単も美しい。ああ浮舟が、大君が、若紫が~・・!!新加入(?)の恋羽ちゃんがものすごく色気があって素敵だった。
せり上がってきた源氏の君は狩衣が地味~と思ったら、引き抜きで真っ白な衣装に早変わり。空へ飛び立つ白鳥、神々しくて泣ける。

次の鼠小僧捕物帖の場面が圧巻。花道、盆、通路、2階席まで駆使して、様々なキャラクターが動き回る。ヘタするとグダグダになりそうなところが そうならないのは、あくまで音楽のなかで振り付けとして動いているから。いやいや山村若先生、人の動かし方が見事です。うまく計算された振り付けで最後のオチまで最高でした(チーン・・なんまいだ~)。しかし鼠のリトちゃんの身軽さがカッコよすぎる。緋波さんの岡っ引きは本領発揮だし、歌舞伎役者の楊ちゃんと悠浦くんの女形が綺麗すぎ、これを追い掛け回すオタク女子のことりちゃんと折サマが楽しそうすぎる。

次は桜花さんの代表作の主題歌に載せた男舞。これがまたカッコいい。真田幸村に桜彦。どれも大好きだった・・。高世さんと扇を交換する演出があって、桜花さんは桜ボレロにのせて花道を進んでいく。絶妙。

そして桜咲く国ボレロ。ここも群舞の使い方が見事。娘役が持ってるちいさな桜の花笠がかわいい。
途中若手男役がセンターでちょこっとづつ見せ場をもらってて、その中で愛瀬くんや香月くんがちらっとセンターとるのが嬉しかったり。個人的には3年前の心中コンビ愛瀬×白藤のカップリングがみられて感激。
最後の桜花さんの赤と白のラメの着物は、私が超ハマって追いかけまわした2006年度武生公演からの一連のツアー公で、若木さんと道行を演じた、通称「ラメラメ心中」のときの衣装で、ものすごく懐かしかったのでした。もっと遡れば、存続の会旗揚げ公演の「Re-Birth」の鳴神の衣装でもある(私はこの公演で桜花さんにオチた)。最後の横歩きの振りも「くいだおり太郎vsカニ」の振りだし。(わかる方にだけわかっていただければそれでいい^^;)

 

洋舞の「Au Soleil」日本モノに比べると暗転が多いし、構成がうまいとは思えない。人の動かし方も平面的。ただ、さすが吉峯先生、歌劇の萌えポイントをギュッとつかんだテーマ選びと演出。結果的に満足。
のっけから総スパンの衣装の桜花さま。そう、タイトルどおり、桜花さんは太陽そのものなのです。ほんとに。ブルースをうなる桜花さんがシブイ!!
オープニングの振りは、なにげにハイヒールはいてピルエットダブル回ってるのがすごいなーと感心したして。

次の若手の場面はとにかく元気でみんなかわいい。

タンゴはなんといってもマオ様!!!いやーーーーーーお美しいっ!!あのスレンダーな体型にドレスが超お似合いになって、いますぐ一般の舞台でトップ女優はれますというほど。楊貴妃よりずっと好き。正直男役の女装^^;ってあんまり好きではなかったのだけど、マオさまは別!!!
このマオ様の前ではさすがの娘役陣もかすんでしまう^^;とはいえ、折サマの筋肉美とシャープな動きはダントツでした。

次のカジノの場面は、桐生さんのかわいさと、ルーレットのコマ(?)の城月さんの美しさでもった場面。イマイチ何やってるかわからなかったよ。もっと大人数で盆がルーレットになってて、コマももっと大人数でスペクタクルにしたら面白いレビュー場面になりそうだが。予算的に難しいかも。

で、次にあの伝説の「ブラック&ホワイト」がやってくるのですよ!!麻咲梨乃先生のオリジナル版です。
当時のメンバーはほんとに前の5人だけで、あとは全員新メンバー。ああリトちゃんが!和紗さんが!麗羅リコちゃんが!あの振りを踊ってるーーー!!シビレる!!!!
ブードゥーのトリオは楊、白藤、麗羅。中でも意外や(?)白藤ちゃんの動きが一番ダイナミックでよかった。
そのトリオの変わりに奥からズンズンと進んでくるストライプスーツ男たち。いやーーーー桜花さんあの時とほんんっとに変わってない!!
なだれこでくる女性陣は、衣装が変わってて、ショートパンツでキュートな感じに。しかし、最前列の櫻子さまのドライかつフルスロットルでキレキレのダンスはクールすぎる。
そしてダービー帽に白シャツにパンツの娘役が入ってくるのですが、ここは当然若手ばっかりなのですが、もうみんなカッコよすぎる。かつて折原さんとか春咲さんとかが踊ってたポジに和紗さんや麗羅さんなんかが入るわけで。最前列の遥花ここちゃんの美貌も光ってた。ここは踊れる人だけ選抜したんでしょうね。実花さんと榊さんが入ってるのが頼もしい。
いやーーー、やっぱり大好きですこの場面。これを東京で見てもらえるのが嬉しすぎる!!!
でもテンションあがりすぎて、この場面終わったらもうフィナーレかと思ってしまう^^;

次のスパニッシュはなんかめっちゃ萌えた。艶やかなことり姫の歌にのせて折サマと真麻様が踊るデュエットが大人っぽくて色気もあってかつシックでたまならい。その後のスパニッシュ男役はもう鉄板すぎてたまらない。そこからラテンへの場面転換が私のなかではすっきりしなかったのだけれど、マオさまの爽やかな歌声で「そよ風と私」をきいたとたんに、そんな思いは吹っ飛ぶ。ああ、この曲も大好き。そこに大谷先生振り付けというもう鉄板ラテン。爽やかセクシーゆったり系ラテン。そこから熱いクンバンチェロへ。今回のラテンはよかった。

そして、恒例チェリーガールズ。今回は初お目見え時のピンクのフリフリドレスでご入場。そして脱ぐ!!いやー、チェリーガールズの鉄板 ”脱ぐ” のを東京で見てもらえるのが嬉しい。今回の衣装キューティーハニーみたいでセクシー可愛くて超好き。「キッスは目にして」の曲も好き。今回は和紗おねえさまにズッキュンされた!しかし現メンバーってビジュアル的に最高だわ。

で、OSK名物ラインダンス。特にかわった趣向もなく、どストレートな振り付け。でもほんとよく揃ってて迫力があって場内大拍手。

そしてもうフィナーレ。桜花さんのソロは歌詞がそのままサヨナラメッセージになっていて、初日の時点からウルウル。別れの歌のスイングアレンジにのせた軽快なダンスシーン。桜櫻コンビのラストデュエット。最後はボレロアレンジの別れの歌で。総踊り。舞美ちゃんのエトワールから主題歌にのせたパレード。桜花さんはでっかい羽。最後まで笑顔。最後までキラキラ。

本当に、桜花さんは最後まで桜花さんだった。スポットライトを何倍もの量ではねかえすブリリアントカットのオーラ。明るい笑顔。すごくベテランになっても「のぼるくん」のままで、不器用だけど真摯で情熱的。舞台でのあなたのその熱と輝きを見るのが大好きでした。いつも私に幸せと力を与えてくれました。
OSKにどハマリして追い続けたこの11年間、いつもそこに在るのが当たり前だったからまだ信じられないけれど、でも不思議と悲しくない。次のステージに向かって進む桜花さんを応援したい気持ちでいっぱいです。桜花さんの卒業の年に、私自身も人生の大転機を迎えたことがとても不思議で、ご縁を感じています。
桜花さんの舞台大好きです。本当にありがとう。

OSKドラマチックシアター「カルディアの鷹」 — 2014年3月14日

OSKドラマチックシアター「カルディアの鷹」

順番は前後しますが・・

久しぶりのOSK観劇!!はやみ甲先生作・演出の「カルディアの鷹」。

実は、この作品の原作(?)はやみ甲ダンスカンパニーの公演「オシリスの花嫁」を観劇しています。その時も面白楽しく観劇していたのですが、それがまさか今のOSKメンバーで見られるなんて!それもチラシを見る限り、すごくキャスティングがハマッている!(はやみ先生もキャスティングするの楽しかっただろうな~)なので、期待してました。

話はほぼそのまんまでしたが、役の雰囲気が一番変わっていたのは折原さん演じる女王陛下!!その気品、その威厳!!そこに母性愛が全然嫌味なく溢れてて、原作より随分大きく立派な人物になってました。最後の演説はそのあまりの立派さに客席からも思わず拍手が湧いてましたよ!!

で、プリンセス天功みたいな悪の教祖がものすごいドスが効いてて一体誰や!?とおもったらなんと白藤ちゃんじゃあないですか!!!!いやーーー貴女がここまでやってくれて私は嬉しいよ。低音の声もよかったし、徹底的にふてぶてしい慇懃無礼が最後に「なんで私だけがーー」って吠えてる小モノ感もよかったww

この作品は女性が強くて(^^;)

何気に最強なのは、和紗さん演じる踊り子のナディアだと思う。原作で花風ひかるさんが演じてたイメージが強烈なのだけど、和紗さんはそれより品がいい感じ。ともかく、ギャルで怖いものなしで甘え上手。この子はええ嫁さんになるわ~

ヒロインの星読みの一族の娘、クラウディアはことりちゃん。下手するとちょっとイタい感じもある役だけど、ことりちゃんも、原作で演じた若木姫も、一途で熱くて憎めなくて、なるほどこの子ならアスランも好きになるわなと納得の役作り。(ちなみに、ポスター見たときに若木姫の役をことりちゃんが演ると知って、やっぱり藤壺と若紫、ご縁があるわと個人的に喜んでた)

妹役の桃葉さんの声をはじめて聞いたけど清楚で可愛かった。

美人の城月さんは、アスランの最愛の恋人だったアーシェの亡霊役。ずーーっとダンスで表現しないといけない難しい役だけど、薄幸のヒロインの雰囲気がよく出てた。でも城月さん長身を気にしてちょっと屈み気味になるのがもったいないな・・。ちなみに、途中実習生演ずる黒装束の男役ダンサーが踊ってる中に、めっちゃダンスうまくてカッコイイ人がいる!と思ったら城月さんだった。一度男役もみてみたいかも。

さてその強い女達に対する男たち。

笑うことを忘れた孤高のヒーロー、アスランの高世さんは、もう当たり前だけどめっちゃカッコ良かった!!笑顔を忘れたクールな表情、アーシェを見つめる時の深い哀しみと愛おしさ、クラウディアに心を惹かれていくととまどいと安心、そして最後の笑顔。で、冷静でクールな身のこなしがシビレる。ああいい男!クソーうらやましいぞ(*´∀`*)

その弟の悠浦くんはこれはハマり役。誰も真似できない典型的な愛されキャラ。もちろんそんな夢の王子様キャラも大好きだけど、エピローグで任務を遂行するときの容赦なさにゾクっときました。あと、ナディアとデートしてる時にたまらなず彼女を抱き寄せる時のやるせない表情にドッキドキww やっぱり悠浦くんは只者ではないのです。

真麻さんは、作品中一っっち番悪い役をこの上なく憎たらしく演じてくれました。りっとんのあの切れ味するどい狂気は最高。アニメみたいなドライで軽いセリフ回しもうまかった。

虹架ろまんちゃんの兵士は期待どおりの熱血漢。和紗さんの方が姉に見えたけど^^;82期はみんな芝居好きだね。

敵でありながら最後は味方になるウォースラーは愛瀬くん。いつもながらその憂いに満ちた美貌から色気が・・・・素敵ですww

まだ入団1年目の翼 和希くんが、妹を生贄として殺されてしまう兄の役を通しでやっててなかなかの熱演。ちょっと桂稀けいとさんに面影が似てる?このまま頼もしい男役めざして頑張ってほしいです。

随所に群舞や郡衆の役で出演していた研修生さんたちは、なんと男役が4人もいて、スタイルよくてカッコいい人もいるし、ダンスが光ってる人もいたし、なかなか期待大ですね。

今回はフィナーレのレビューシーンは一切なくて、正味お芝居のみ。でも、そのお芝居自体がハラハラドキドキワクワク胸キュンの冒険活劇。これを若さとビジュアルで魅せてくださってこれぞ正にエンタテイメント!!

OSKって、見てドキドキして終わったときスカッとするものというのが私の指針。レビューショーでもお芝居でも。だから今回のお芝居はOSKみたーー!という満足大。

次は桜花さんの最後の春のおどり。

はやくみたい、でもその日が来て欲しくない複雑な気持ち。

スティーブン・マックレー サイン会 — 2014年3月8日

スティーブン・マックレー サイン会

チャコット心斎橋店に、今をときめく英国ロイヤルバレエのプリンシパル、強靭かつ精緻なテクニックを持つ金髪イケメンダンサー、スティーブン・マックレーがやってくる!!
TVで吉田都さんとのロミジュリを見て以来、けっこう彼のファンだった私は、ドキドキワクワクしながら参加してきました。

今日は彼が講師を務める特別ワークショップがあり、そのクラスに参加したバレリーナの卵とその親御さん達が主な参加者で、私みたいなミーハー参加者は少なかったかな^^;

スティーブンはスーツにネクタイ姿で、一人づつに気さくな笑顔で丁寧に声をかけて下さって、めちゃめちゃ感じ良かったです♡♡ ああ、ジェントルマンだわ~

私の前に並んでおられた女性の方とミーハー同士意気統合してうわー緊張する;とかいいながら順番待ちするのも楽しかった^^

講習会に参加してる若い子からは、けっこう具体的な質問が出たりして、踊る時緊張するのはどうしたらいいかと訊ねた子には、”僕も緊張することはある。そういうときは呼吸をしっかりして(吸う、吐くを4カウントづつ)、床をしっかり踏んでプリエをしっかり使うといい”というアドバイス。そうよね。私も緊張しいなので、このアドバイスを胸にしっかりきざみこむことにします。

さて私の番。サインペンの色が”どの色がいい?”と選ばせてくれるので、私はゴールドでお願いしました。サインいただいてる間に、以前スティーブンとタマラ・ロホが踊られたライモンダ・パドドゥがアメイジングでした!と声をお掛けすると、”あれはハードだった、でも楽しかった”とのお答えが♡

サインをいただいて「Thank You」というと必ず「You’re very Wellcome!!」と笑顔で答えてくださって、もうほんとに優しくて素敵でした。

いやいや、スターとこんな間近でお会いできることはそうそうないので、ほんとに行ってよかったわ。会場で仲良くなった女性は、以前ロンドン在住で、ロイヤルオペラハウスに通ってらしたそう。また来月ロンドンに戻られるということで、いや~うらやましい!またいつかどこかの会場でお会いしましようねといって、大満足で会場を後にしたのでした。

Tessa&Scott! You are the Best!! — 2014年2月19日

Tessa&Scott! You are the Best!!

バンクーバー五輪でのマーラー第5番の演技に魅せられて以来、ヴァーチュー&モイア組のダンスが好きで好きでたまらない。ふたりの醸し出す雰囲気が、二人の絶妙なコンタクトが、思わず唸ってしまうスケートの上手さが。私の拙いことばでは表現しきれないけど、こちらの記事でその魅力を絶妙に表現して下さってる。http://jsports.co.jp/press/article/N2014021711545406.html

”彼らの魅力は卓越した「滑り」と「踊り」。特にモイアのスケーティングは、素人目にも「足、どうなってるの」と震えが来るエッジの倒しぶりであり、そのリードとともに男性ダンサーとして圧倒的な実力を感じさせます。そのモイアが絶対の信頼を置くパートナーのヴァーチューは優れた感性と力強い肉体を持つ天性のダンサーで、カップルに華やかさと創造性をもたらします。彼女を美しく魅せるために、時に影のように、時に激しく、寸分の狂いも許さずモイアが寄り添う姿から、リンクは一瞬にして2人が作り出す世界に染まります。”

あーー読むだけでぞくぞくする(笑)

とにかく好きすぎて、どの競技会の点数にも一喜一憂してしまうから、落ち着いて感想を書く気がおこらなかった。
特にここ2シーズンはずっとデービス&ホワイト組の後塵を拝する形になってたのが歯痒くて仕方がなかった。
いや、メリルとチャーリーの常にブレないミスしない、強靭な身体能力と精神力には本当に感服するし、ドラマチックなプログムは見てていつも楽しい。でも、特にこの五輪の個人戦の出来において、なんでそんなに点数差ついてしまうのかどうしても疑問だ。
男子フリーの高橋大ちゃんの演技でも思ったけれど、今のフィギュアは成熟した表現力を評価されづらくなってる気がする。

ともかく!!

ソチでのテッサ&スコットの演技は素晴らしかった!!!
私はこの二人のショートダンスがホントに好き。
エラ・フィッツジェラルドとルイ・アームストロングの粋なデュエットに乗せた大人で粋なやりとり。今回は会心の出来で、終わった瞬間大拍手&泪(;>_<;)
この演技を往年のスターアイスダンサー、私も大好きだったスザンナ・ラハカモ&ペトリ・コッコのお二人のTwitterで支持してくれてるのが嬉しい。

FDの方は、グランプリファイナル、カナダ選手権と だんだん調子上げてきてたものの、いまいち乗り切れない感じだった。ファンの方々の間で、あのプロウラムでは勝てないという意見にも頷いていたのだけれど、今回の演技をみてそんなモヤモヤは吹っ飛びました!!!
これぞこの二人にしかできない世界。なんという信頼感、演じている時の幸せそうな表情、そして独自の攻めの身体表現。彼らの一番いいところを最後に存分に魅せてもらえて・・・

見ててとっても切なくなった( ; _ ; )だってこれでもう会えないなんて悲しすぎる;;

結果は銀メダルだったけど、私にとってはいつだってNo.1。

美しい時間をありがとう。

祝!!ソチ五輪開幕!! ロシアが本気だしたらやっぱり凄いのです — 2014年2月8日

祝!!ソチ五輪開幕!! ロシアが本気だしたらやっぱり凄いのです

冬季五輪大好き、フィギュアスケート(特にアイスダンス)大好き、もちろんバレエ大好き、ついでに実はロシア好きの私。

当然ソチ五輪はとっても楽しみにしておりました。

 

開会式は予想以上の出来で、私のなかで不動のナンバーワンだった、フランス・アルベールビル五輪の開会式と並ぶ感動でございました。

ああーーーやっぱりロシアの音楽好き!!ボロディン、ストラヴィンスキー、ハチャトゥリアン、チャイコフスキー!

ロシアの鮮やかな民族衣装、あの聖ワシリー寺院を模したバルーンのカラフルさとか、ダンサーのコサックダンスとか、なにげにボリショイサーカスとか、「リューボフィ(愛)」という名の案内役の少女もさすがロシアの美少女だったし。

で、帝政ロシアの場面で大舞踏会が繰り広げられてうっとりしていたら、

ななななんと!!「戦争と平和」の登場人物をロシアバレエのスーパースターが演じるという神演出がやってきたではないですか!!

「戦争と平和」といえば、私が中学時代に宝塚星組が上演した公演のTV放映に どハマリして、セリフ覚えるまで繰り返し見て、それに飽き足らず、トルストイのながーーーい原作に手を出し読破したという思い入れ深い作品。私はこれをきっかけにロシア好きになったといっても過言ではないです。

それをバレエダンサーが演じてくれるなんて!!

しかも、キャスティングが超豪華。

ナターシャが スヴェトラーナ・ザハロワ”姫”。(これは納得!オードリー・ヘプバーンに負けない美しさ。一般人の受けもよし)

そして彼女をエスコートしている老紳士がなんか見覚えあるなと思ったら、なんと往年のスーパースター、ウラジーミル・ワシーリエフ様ではないですか!!(大柄だと思っていたワシーリエフ様も、ザハロワと並ぶとそんなに大きくないんですね^^;)

で、舞踏会で恋におちるアンドレイ公爵に、マリインスキー劇場のダニーラ・コルスンツェフ(ロパートキナ以外と踊ってるのを初めてみました。貴公子役がぴったり)。

さらに!!ナターシャを誘惑する アナトリー役も(これ、宝塚では若かりし頃のマリコさんが演じて話題をとったんだよね^^)ちゃんと登場。それが現在のロシアのスーパースター、イワン・ワシーリエフ君!!!期待どおりバンバン跳んでブンブン回って一般人も拍手喝采!!

あああーーこれぞ夢の共演。録画しててよかった(T_T)

わすれちゃいけない、メガネでさえない好青年ピエールもちゃんと登場して、これがまた役のイメージにぴったりな役者さん(ですよね?)が演じてらしてツボでした。

 

後半のソ連時代のアバンギャルドなセンスもよかったなー。

 

みどころは開会宣言の後にも待っていて、平和の象徴「鳩」を、「白鳥の湖」にのせて白い電飾の衣装のダンサーがくるくる廻って舞いながら表現。その中心ダンサーが、これまたバレエ界のスーパースターの ディアナ・ヴィシニョーワ!!

なのに、せっかくの舞姫の良さが、クラゲ衣装(;;)でくるくる回るだけでは全然発揮できていないではないの(~_~;)

どうせなら「火の鳥」を踊ってくれたらよかったのに~(彼女の「火の鳥」目力つよくて大好きなの)

 

「オリンピック賛歌」もあんな格調たかく重厚なのは初めてだよ!!ネプレツコと聖歌隊、素晴らしい声だった。

聖火ランナーも、シャラポワにイシンバエワにカバエバに!とにかく豪華。

聖火点灯の時に「火の鳥」のクライマックスがばーーーーーーっと流れて花火がこれでもかというほど打ち上がるという鉄板演出。

ほんと、堪能させていただきました。

ちなみに、プラカード(?)のお姉さんたちの頭飾り(ココシニクっていうんですよね?)。あれがひとつほしい・・・

 

てな訳で、しばらくTVから離れられない日々が続きそうです。

 

新種目のフィギュア団体、なんだかチームメイト達の応援があったかいし、見てて面白いね。

それにしても帰ってきたプルシェンコはすごかった!!ガタイがよくなってすっかりオッサンの貫禄が出ているけど(だって解説の本田武史くんと同世代だよ!?)もうあの存在感は誰にもマネできないわ。

そんなヒーローとおなじリンクに立てたことを素直に喜んでる羽生くん。相変わらずの負けん気の強いパフォ-マンスは思わず笑いがでてしまう。もう彼の勢いは止まらない感じ。

逆にそんな喧騒からはいつも一歩ひいた感じでスーっとしてるパトリック・チャンの、誰よりもクリーンなスケーティングも好き。

 

ペアの高橋・木原組の演技もよかったー!この二人はすごく見た目のバランスがよくて、滑りも丁寧だし(さすが佐藤有香コーチの指導!)、これからが本当に楽しみです。これを機会に日本もカップル競技が発展しますように。

それにしても、ボロソジャール&トランコフ組の仮面舞踏会は何回みてもいいね~ 絵に描いたような美男美女ww

 

大阪松竹座 レビュー 春のおどり ~桜咲く国~ — 2013年4月22日

大阪松竹座 レビュー 春のおどり ~桜咲く国~

OSKの松竹座公演も回を重ねて10回目。節目というなら、昨年の90周年記念公演になるのだけれど(90周年記念感謝の夕べは本当に感動的なイベントだった!!)、私は今回の公演の方がずっと感慨深かった。だって今回の公演をみてOSKに新しい時代が来るのを確信できたから。

1 主要スターさん達の実力が、ここにきてまた上がっている!
特に高世さん、桐生さんの日舞がすごく上手くなられてて、存在の頼もしさも増大でもう堂々貫禄の3トップ。それから ことりちゃんのダンス!!スワンレイクの黒鳥の頃と比べてすごく上手くなってて本当に驚いた。すごくいいトップ娘役さんになられたよ。櫻子サマは乙姫様の夢のようなお姫様ぶりといい、「セーフティダンス」のマドンナかガガ様かという女王様っぷりといい、やっぱり神。

2 中堅どころの成長ぶり
松竹座公演が始まった頃に、海のものとも山のものともつかないNewOSKに入団してくれた研修所出身のメンバーが、今や立派な中堅。その成長をずっと見てきた者としては本当に感慨深いものがあります。
鏡の三番叟の場面、娘役の「鏡の夢」に負けず劣らず、格調高くて凛として見惚れたのだけれど、それが何と、真麻・楊・愛瀬・華月という5年目~8年目の若手ばかりで立派にこなしたというところが感無量。それから、ロケットの先導役を白藤ちゃんが立派に努めてたところも感動。はいったときから常に注目され続け、自分の実力以上のものを求められ続けてきた彼女たちが、着実に成長していつの間にかOSKの中核を担うようになっていた。NewOSKは研修所を作って本当によかった。

3 下級生のレベルが高い
今回の初舞台生さんたち、本当によくついていってると思う。ハラハラヒヤヒヤさせる人がいない。今年に限らず、ここ数年の新入生はみんな優秀だと思う。名倉先生のお洒落で高度な振り付けを楽しそうにおどってた!

4 作品がよかった
山村 若先生の日本物は、いつもそのひとひねりのアイディアと、見た目の美しさが好き。今回は、竜宮城の場面と、鏡三番叟の場面が好き。竜宮城は、「去年が”鶴”だったから今年は”亀”をテーマに」っていうところからきたそうですが、着物着てお扇子持ってきちんと日本舞踊なのに、いろんな生き物になれるというところに感心してしまう。今回は銀のお扇子が魚のヒレで、ヒラヒラさせてる様子がほんとうに”鯛やヒラメの舞い踊り~”って感じにみえる。それでいて見た目は綺麗。
定番の民謡メドレーは、やはり東京公演を意識してか、東や北の方の民謡が多くてなんだか新鮮。松竹座や武生で見慣れたベタな感じではなく、江戸の粋を感じられたのも新鮮だった。お江戸日本橋~東京ブギウギは、日生劇場でやった時は土地の力も手伝って盛り上がっただろうな~。日舞の最後に桜花さんが歌った桜の曲、歌詞もよくて感動した。今回、演出に吉峯先生がはいられてて、全体の流れがよかったと思う。これからもこの分業制がよいのでは。

洋舞は、全編 名倉先生だときいたときから期待度120%でした。同じく名倉先生作の2007年春のおどり(大貴さんのサヨナラ公演)も大好きだったので。今回も期待に違わぬお洒落でかっこよくてクールなショーだった!やっぱり振り付けのセンスが都会的だ。プロローグからお洒落でワクワクした。第2景の「華やかなステージ」は、OSKでは殆ど見たことがないアステア・ロジャースの時代みたいな燕尾にシルクハットの世界。これが新鮮でワクワクした。この場面の中心の高世・牧名コンビの輝くばかりの麗しいスターぶりが、これまでみたことない程洗練されてて素敵だった。
砂漠の場面はダンサーの皆さんの表現力のすごさ。まるでミュージカルの一場面だった。特に虹架さんの表情が印象に残る。
つぎの空港の場面は、フライトアテンダントの制服に萌える。
ピエロとお人形の場面は舞美りらちゃんの人形振りがすごい。やっぱりりらちゃんのバレエは本物だ。ラスト、脚をスプリッツの状態でリフトされてたのには驚愕。
「ラプソディ・イン・タンゴ」のKAZUMI-BOY先生の振り付けかっこいいーー!で、マッキーナのダンス上手さとの色気に感動。意外な展開になっちゃう男子お二人も含めなんて色気があってカッコいい場面なんだ!ハマりました。

で、「ジャストダンス」ですよ!!
こ・・これは!!あの2007年の春の踊りのフィナーレナンバーじゃありませんか!!!大好きだったあの場面を今のメンバーが、あの時に遜色なく、それどころかあの時より大人数で、もっと明るい雰囲気で踊っている!!!・・・・胸がいっぱいになりました。そして、OSKの未来がみえました。

デュエットダンスも羽根もない踊りまくりのフィナーレも新鮮でよかった。都会的、大人、でもひたむきで熱い。この作品を日生劇場で上演できてよかった。きっときっと、東京の人たちにも良さが伝わったと思うし、こういう作品が上演できるようになったことで、OSkのこれからも期待できると思う。

とりとめない文章だけれど、熱いうちにこの感動を残しておきたくて。

ちなみに今日は、母と観劇。母は結構辛口な方なのですが、(以前初めての南座公演を一緒に見に行った時より断然反応がよくて、楽しんでよかったと言ってくれました。
この作品を、これからを担う若い人にももっとみてもらえるといいな。

OSK日本歌劇団 レビュー「虹のおどり」 京都南座 — 2011年7月18日

OSK日本歌劇団 レビュー「虹のおどり」 京都南座

第1部 「安土ロマネスク~チョウサ ヤレヤレ チョウヤレ マッセ~」

今回、どうも第2部の話題騒然ぶりに隠れてますが、この作品めっちゃエエやないですか!!

テンポ、和の色気、絵心、遊び心、ハッタリ、さりげなさ。

山村 若 先生の次は 花柳 基 先生で決まりやね!!

桜花さんが信長って?って思ってましたけど、なるほど!!

あの華麗なるコスプレの数々+目力+カリスマ性!!!かっちょエエのなんのって。

麻央サマの”サル”がかっこよすぎですが、べつにドラマじゃないからキレイな方がいいもんね。

オープニングは、若衆姿でおなじみの戦国時代の小袖ですが、女性はみんな垂らし髪なのが

案外新鮮だ。(丸顔のひとは苦労するんだよね・・)

下手に史実を持ち込んだりせず、

信長が盛大に開催する”左義長まつり”にテーマを絞ってるのがいいよね。

祭りの準備に忙しい城下から、一転 鼓や笛が響き渡るピーンとした城中の宴に

転換する第3場がいい。格調の高さとビジュアル両方楽しめるのがOSKの日舞レビュー。

その後、人気のなくなった城中で、蘭丸と語らう殿の図に萌えた。悠浦くんハマリ役。

あの場面の殿のセリフは遺言ぽくきこえた・・舞台奥の衝立に見え隠れする影は幻みたいだし。

なんだか切なくてね・・・

で、いつの間にか殿は影と入れ替わってて、城下に濃姫とおしのびでご登場。スッポンのせり上がり。

私は入れ替わってることにぜんぜん気づかなかったもので、その鮮やかなご登場にちょっとビックリ。

第4場、紅い灯篭とくつろいだ遊女の姿が並ぶ城下の風情に、殿とお濃が「星空の下、甘やかな夜にとけていく」

美しい場面。ロマンチック好きの私のツボをつきまくりで大盛り上がりvv基センセイすばらしい!!

浦田博信先生の音楽がまたいいんだよな~

一転、なぜかカッパたち。なぜにカッパ?琵琶湖だから?かわいいからいいけどね~~

”カッパにも~えたーー太陽だーからーー”はよかった(笑)。ドリカムはちょっと違和感あったけど。

里都&路万が引っ張ってくれました。

ちょっと場が和んだところで、今回の見せ場へ。

”天下布武”の文字の前に居並ぶ武将たち。威風堂々。

馬を駆る仕草もめちゃカッコイイ!!!クライマックスにむけてテンションあがります。

で、クライマックスの左義長まつり。

炎をあらわす真っ赤な着物の群舞が素晴らしい。ほんとうに燃え盛る炎にみえた。

そこへせり上がりでご登場される殿!

おおおおおおーー南蛮渡来~~~!!!

やったぜバサラ!!マントも帽子もかっこええーーー(ちょっと文明堂のカステラ)

この取り合わせを桜花サマにもってきた基センセイ、やっぱりスバラシイっ!!

OSKの日舞ショーで度肝を抜いていただけたのは久しぶりで爽快でしたです。

それが一転、静かで美しい鎮魂の歌へ。

灯篭をもって静かに舞い歌うスターのみなさまの姿。全員での群舞。押し付けでなく、

素直に感情が動かされる。こういう匙加減がありそうでなかなかない。

とにかく、よかったです。南座でみた日本モノレビューのなかで一番よかった。DVDになってほしかったな。

第2部「MIDSUMMER STEP-リズム饗宴-」

草野 旦先生が南座をやると聞いて、結構期待してたんです。あの独特の世界観と押せ押せのノリが

はけっこうOSKに合う気がしたので。

で、見た感想は、”草野レビュー”だ!でもちょっと不発?ってところです。

宝塚っぽさでショック受けたのは、中村一徳先生の松竹座1作目の方だった。

スターの使い方は今回なかなか良くみてくれてはって違和感なかったですし、

反抗ーロック のヒップホップなんかは、これまでにOSKでみたことないほど

ヒップホップのニュアンスがでててものすごく新鮮だった!!

ボレロの金のアラビア衣装群舞もなんだか荘厳さを感じさせてよかった。(サスガのOSK群舞に桜花さんが大日如来的スケールで君臨)

だけど全体的に何か違うと思わせ続けたのは音楽だ。

高橋 城先生の音楽は、宝塚で聞くと大人っぽくて独自の世界でカッコイイと

思ってましたが、あのメランコリックで独特の節回しはOSKには向かないんだね。

そう、ーリズム饗宴ーというサブタイトルの割りにリズムが感じられないのだ。

オープニングの”原始ーリズムー”なんて、瀬乃&香月なんていう 原始 にピッタリな

二人にもっとガシガシ踊らせてから、スッと里都&楊のタップに入ってほしかった。

オープニングのサンバも、明るくていいけどもうちょっと迫力か色気かがほしいところ。

タンゴや軍服の、シチュエーション萌えな場面が、意外とあっさりとダンス中心に仕上がってるのがいい。

(大谷先生のタンゴはもっとストーリーひっぱりすぎで;;)特に、麻央サマ&櫻子サマのハードな魅力にはハナヂでそうでしたわvvことり嬢のリリーマルレーンの歌声はかっこよかったし。

お誕生日の場面や乞食の場面は、あれこそ草野ワールドで、私がみた回ではみんな楽しそうにやってました。

ロケットのイチゴの衣装は私は違和感なかったです。意外とセクシーキュートだった。リズムがあきらかに表打ちなのがちょっと物足りなかったけど。

ペペの場面、ありがちな設定なのにちょっとひきこまれちゃいました。周りのスパニッシュのダンサーが無駄にかっこよすぎるvv とくに里都サマ!!!

虹の歌はどこかできいた高橋節ですけど、虹のかなたにはさすがに桜花サマ、宇宙に虹がかかってそうなスケールでした。

エトワールのめいちゃん、こんなにタップリ高音を聞かせていただけたのは初めてで満足しました!!

フィナーレのパレード、黒エンビ&白ドレスに羽扇のシンプルさと上品さが素敵で新鮮でした。

褐色メイクもそんなに黒くないし、かえって精悍にみえてカッコ良かった。

次回作がもしあるなら、もっと泥くさくマイワールド展開していただければ、快(怪?)作が生まれるのかも。

余裕があればこの問題はもう少し考えてみたいです。

ついにその日が — 2011年6月28日

ついにその日が

その1。
まずは、OSK日本歌劇団の東京公演決定おめでとうございます!!!
(遅すぎ!というツッコミが;;)
ジャズダンス発表会の本番とバッチリかぶってるのがくやしいですが・・公演の成功を祈らずにはおれません。

その2。
発表会といえば、昨年65歳にしてクラシックバレエを習い始めた母が、ついに初舞台をふむことに!日ごろからオーラがありドーンとしてるようにみえる母ですが、出ると決まっていつになく不安な顔をしてるのが新鮮で可愛かったです^^
私のほうも、来年5月の舞台でまた男性と踊らせていただけることに。それも、もう一度ご一緒したいと夢みつづけた憧れのN先生とご一緒できることに!!!   がんばる!^^!

その3。
漫画版「なんて素敵にジャパネスク」がついに完結しちゃいました。
OSK・宝塚とともに、私が10代に出会って、今も大切にしてるものののひとつが、氷室冴子さん作の「なんて素敵にジャパネスク」シリーズでした。ほんとによくできてる話で、何度読み返してもすごく面白い。また、大人になって読み返すと、登場人物の心の機微がよくわかるようになって、さらに味わい深かったり。山内直美さんの漫画版のほうも大好きでコミックも全部持ってたのですが、原作の前半部分までで漫画は終了。私のごひいきキャラが大活躍する最終巻を漫画で読むのが夢だったので、それはそれは残念だったのですが、それが忘れた頃に(?)11年のブランクを経て連載を再開されたときは狂喜乱舞。コミックスが1年に1作ぐらいのペースで発売されるのをひそかに気長に楽しみにしていたのです。それから早7年。その間、予想もしない原作者の氷室さんの訃報があったりもしたなか、よくぞよくぞ最後まで書いてくださいましたという感謝の気持ちと、これで本当にジャパネスクは完結してしまったんだ・・という寂しさでいっぱいです。そんななか、山内さんが、期間限定のブログを立ち上げてくださってます!http://jyapatayori.asablo.jp/blog/
嬉しいなあ~ これでしばらくは気分にひたっていられます。

ジャパネスクと氷室さんについては、あらためて語りたいなあ。

今年の”春のおどり”見納め — 2011年4月9日

今年の”春のおどり”見納め

ああ~~~ 幸せだった~~・・・

今年もありがとう。

明日は1日中仕事なので、忘れないうちに感想をメモ。完全に順不動

今日は花道横の通路脇!私って、けっこう大口あけて目をランランとさせて見ているせいか、客席降りしてる劇団員さんが嬉しそうに反応してくださる(気がする)。ワイルドロックの客席降りでは、蒼音さんが去り際に思いっきり視線を投げつけてくださいました!!胸ズッキュンですよ。あおてぃ~ありがとーございます。

夜桜から葉桜はずっと泣いてた。あと1000回みたい。

今日はりと&ここカップルだった。りとちゃんがふっと振り向いてサッと手を出すしぐさに胸を射抜かれる。

瀬乃ちゃんの日舞の手の美しさにドッキリ。

猿のボスの腕に私もぶら下がりたい~(ハート)

ああしかし愛瀬くんの色っぽさときたら・・

研修所世代の日舞が素晴らしく上達された!!ちゃんとOSKの日舞だよ。本当によかった!!!

大好きなジャズビートの場面。中盤、ブルースっぽい曲調になって高世さんが出てくるところがたまらない!!あれは麻央サマにしか出せない色気なのだ。

西村耕次×宮崎渥巳コンビは私のツボらしい。

いやしかし平松さんなんてかっこよくてセクシーなのだ~

桐生&平松、蒼音&平松 コンビが見られてうれしかった

女豹が地面にはいつくばってるところの外人っぽいセクシーさがたまりません。牧名・平松・鈴峯・愛奈という人選もうまい。

しかし櫻子さまにはやはり平伏します~~~

桜花&牧名デュエットのキラキラぶりが素敵。キレイで可愛くてちょびっと不器用さがあって熱くて。二人ならではの味がある。いいコンビになられたよな~

次の舞台にはこころちゃんがいないなんて信じられない。

チェリーガールズのリーダーとして今や若手の中心的存在のこころちゃんだけど、

思えば「スターダストレビュー」初演のときなんかは、まだまだ新人だったんだよね・・

あのとき、こころちゃんのダンスに初めて魅せられたのだった。既に「秋のおどり」のニューヨークの少年役で注目はしてたけど、はっきりと娘役スターとして意識したのはスターダストレビューでした。https://yukinokangeki.wordpress.com/2005/07/17/7%e6%9c%88%e4%b8%96%e7%95%8c%e9%a4%a8%e5%ae%9a%e6%9c%9f%e5%85%ac%e6%bc%94%e3%80%80%ef%bd%a2%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%83%80%e3%82%b9%e3%83%88%ef%bd%a5%e3%83%ac%e3%83%93%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%80%8d/

あれからもう6年。そんな彼女も、先輩からいろんなことを学んで、研鑽してそうやって、真ん中で輝いてる今があるんだね。今日のブログ読んで、こうやってOSKの芸は引き継がれていくんだと、しみじみうれしく思いました。明日は見られないけれど、キュートでパワフルでチャーミングに弾けるダンスを魅せてくれるはず!最後まで応援してます!!